殺気だった人の気配を。
コイツはまだ気づいてないようで、まだこっちにうってくる。
その気配はやがて大きくなり、小さな人影に変わった。

[亜龍]

なんか大変なことになってる。橘の奴(格下げ)と女の子が殺りあってるよ。
っつーか、あのロリィな格好の娘は誰?っつーか(2度)あの子は女の子?
まぁ、いいやー。どちらにしろあの子は僕が出した殺気に気付いてるみたいだから、僕と同じ世界の人間っっつーことで間違いないんだろうけどさー。
…ひょっとして、あの子が処理屋ちゃん?んー違うのかなぁ…
「あなたは誰ですか?」
女の子は橘を見たままそう聞いてきた。もちろん僕に向かって。ってか、予想以上にハスキーな声だ。
「てめぇ誰に喋ってんだよっ」
「貴方じゃないことは確かですよ」
「は!?」
僕に気付いていない橘は怒鳴るだけ。弱い奴って何でこうもウザいんだろうOTL
「初めまして私はバラし屋 EARTH WORM です。気軽に「バラし屋様」「みみず様」とお呼びください」
「なっ」「は?」
女の子のお願い通り姿を現してあげた。少しのジョークも交えて。
「どうかなさいましたか?橘様。僕は正真正銘本物のバラし屋ですよ。まさか俺みたいな人間が直接人前に出ると思っていませんでしたか?残念ですが答えはNOです。私は誰の前にも現れ、誰の前でも依頼ならバラします。おや?何を堅くなっていらっしゃるんですか?まだ僕が本物と信じれないんですか?なんなら貴方様が今まで俺に依頼した内容を言ってさしあげましょうか?」
僕は一息で言い切るとにこりと笑った。
見れば橘の顔からは冷汗が流れている。あはは。僕が本物って理解してくれたんだ。よかったよかった。
「てめぇがミミズなのはわかった。だったら依頼だ。今スグそのクソ女をバラせっ」
橘は女の子を指さすとそう叫んだ。
僕は女の子をじっと見つめる。あ、目があった。瞬間、彼女の顔色が変わった。
さっきまでの…橘と殺り合っていた時にあった余裕の表情が消えた。
あせりの色が浮かぶ。そんな顔されたらイジめたくなるのに…っと今回は目的が違った。
「何を言っていらっしゃるのですか?私が貴方の元にわざわざ出向いたのは何故だと思っているんです?貴方のおかげで僕は少々面倒臭いことをしなければいけなくなったんですよ。わかりますか?黒塚組幹部の橘竜次さん」
「何のことだ!?」
「何のことでしょう。身に覚えがないと言うなら、運が悪かったと思って下さい。貴方のご家族と組員の方々を殺させて頂きました。あぁ怒らないで下さいよ?殺したのは俺じゃなくて貴方の軽い考えなんですから。私を殺そうとするなんて100億光年はえぇんだよ、このグズが、ですよ?」
僕はまたニコリと笑うとポケットからペンを2本取り出すと投げた。
  ヒュン
「くうああああああああああああああああああああああああ」
橘は両目にペンを刺した状態で絶叫した。狂ったように苦痛の声を出しながら。
「あれ?痛かったですか?スミマセン。それでは抜いてさしあげますよ」
  ぐちょり
僕は橘の両目からペンを引き抜くと、ぷしゃっと血が吹きだした。
勢い良く吹き出した鮮血は僕の体を紅く染めようとする。
「あああああああああああああああああああああああああああああああ …」
耳ざわりな橘の声が響く。
うざいな。僕は橘のノドに向かって再びペンを刺して引き抜く。
声帯を切ったせいで橘から声は消えたけど血の量が増えた。
うん。まぁいっか。
「死んだんですか、彼は」
「いいえ。まだ死んでませんよ。でももう少ししたら死ぬでしょうね。ところであなたは誰ですか?女性ではないようですが」
「!!」
僕の問いに女の子は(あ、男の子か)は驚いた。
カマをかけただけなんだけど、簡単に引っかかってやんのー 
「あー驚かなくて結構ですよ。カマをかけただけですから。男性が女装するぐらいですから貴方も、こっち側の人間ということでOKですね。じゃ消えて下さい。僕この格好気に入っているんで新しい変装考えたくないんですよ。残念です。貴方それなりにタイプの顔だったんですけどね」
僕は言い終えるなりまたペンを取り出し、彼の顔ギリギリをねらい投げた。


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