本編〜P21〜
精神安定剤をすぐに飲んだ。どうしてこんな日に。どうして。何で。
「なんで居るの.........」
間違いなく、雅さんがロビーにいた。予感はここで止まらず走り続けている。
[雅孝]
ネトゲのオフ会でプリンスホテルに来ている。ギルドマスターの意向で豪華なホテルになったという。おかげさまで諭吉さんがたくさんいなくなった・・・
そして今ネトゲ仲間とロビーで談笑している。有名ホテルだけあってかセレブオーラを出している人がたくさんいる。・・・もしかして自分達はものすごく浮いているのでは・・・なんか周りからの痛い視線を感じるのは気のせいだろうか・・・
「なんか視線が痛くないか?」
と問うてみると
「そうか?」
と返ってきた。よく見たら仲間の2,3人が萌Tシャツを着ていた。
原因はおまいらか・・・
・ ・ ・ ・ ・
下らない事を話していると
「悪い、先ねるは」
と一人が言いだすと、皆が
「あーオレも」等と言ってお開空気が流れはじめた。
「お前はどーする?」
と問われ
「少し探検してくる」
と答え、ロビーを後にした。
[竹郎]
「ふぅ、やっと着きましたね」
着いた・・・いつもの場所に。
いつものこの某プリンスホテルに。
いつ見てもここは派手だ。内面とはうらはらに。
俺は躊躇せずに中に入り、ロビーでチェックインし、部屋へと向かった。
途中、何やらさわがしくしている人達がいたが・・・まぁ、俺の仕事に支障はないだろう。
知ったような顔を見た気もしたが・・・気のせいだろう。
バタン、ガチャリ。目的の部屋についた。
現在A.M.12:00。
まだまだ時間はある。
やることも、まだたくさんある。
・・・さて頑張りますか。
―55分後―
案の定、部屋には盗聴器や盗撮器がたくさんつけられていた。
・・・もう全部はずしたが。
さすがにあんな数つけられてると、俺も疲れる。いつもよりも多かったし。
はぁ・・・。
・・・っと、こんなこと考えてる暇はない。
海津さんが急に時間をAM1:00に変えてきたし。
待ち合わせ場所はここのロビーだったよな・・・。
じゃあ・・・1階か・・・。
チン!ウィーン
そのエレベーターにまよわず乗りこみ@のボタンを押す。
自分以外に人はいない。・・・まぁ時間のせいでもあるが。
チン!エレベーターの停止を告げる音が鳴った。
・・・まだ1階じゃない。誰か乗り込んでくるみたいだ。
「じゃ、ギルドマスター、先に寝させてもらいます。」
「ああ、じゃあな。」
『ギルドマスター』と呼ばれたその男は、俺のいるエレベーターに乗り込んできた。
・・・もうロビーまで行く必要がなくなった。・・・この人が海津さんだから。
「あら『ギルドマスター』さん、お久しぶりですね。」
皮肉をこめて俺はそう言った。
「・・・誰だ、お前?」
やっぱりこの姿じゃ気づかないみたいだ。なぜなら、今、俺は女装をしているから、どこからどう見ても女に見えるように。
「お忘れになったの?久しぶりに会えましたし、私の部屋でゆっくりお茶でも飲んでいかれたら?」
「・・・ああ思い出したよ。お言葉に甘えて、お茶でも飲んでいくよ」
まぁこの顔じゃ思い出してないかもな・・・。
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